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部屋を片付けていたら、屑帥の日常?らしいメモが出てきたのでとりあえずUP。
なんだったんだろー、帥の片恋とかそんなんじゃねえのかな。多分。
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昼飯を食うのに適当な場所を探していたら、屑桐を見つけた。
中庭の木陰に座っていたので近付いてみたら、木に凭れて寝息を立てている。
肩膝を立てた足元に、弁当箱。包まれたまま、の。
起こさないように注意して傍にしゃがみ込み、持ち上げてみたら軽かった。
自分は売店に並んできたとはいえ、昼休みは大分残っている。どれだけの速度で食べたのか。
気の早いセミが頭上で鳴き出して、その音量にびっくりして梢を仰ぐ。
枝や葉を透かして射す陽光はセミを後押しするように熱く、隻眼に空は青すぎて、一瞬手をかざして影を作ったが足りずに直ぐに首を戻した。
セミはまだ五月蝿かったが、屑桐はお構いナシに寝ている。
同じ中庭にある屋根付きのベンチの方から、風に乗って声がした。虫が居そうだとか、砂埃で汚れてるとか。
この中庭で一番人が来そうな場所でああなら、なるほど片隅の木の裏など殆ど人も通らないのだろう。
それでも、どうせ寝るなら教室の机に突っ伏した方が楽だろうにと思いながら、その横へ腰を下ろす。
特になんだというのではない。ただ、わざわざここに来て寝ているという事は余程気持ちいいのだろうかと。
さっきの声の主が結局ベンチを諦めて中庭から出て行くらしいのを聞き流しながら、袋を開けて無駄に甘いパンを齧る。
瀬を預けた木を中心に120度くらいの隣で、屑桐は眠っている。
頭上からセミの声が降る。
居心地は、よく判らなかった。