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9950フューチャリングバイがらんどうや。さま。
いえあのだから、勝手に。
以下のような感じでちょっと長い話を書きかけているのですが、
思ったより面倒くさいみたい(飛び入りしてきた第三者が暴走して帥と屑の本筋からどんどん逸れていくのだ。こいつ自体バッサリ削ってやろうかしら)
なので先に許可取ろうと思って、没稿の方を載せてみました。
(ていうか、それ以前に許可貰ったところでちゃんと書き上げられんのかなあ…)
あ、普通はメールで訊くモンですよね。知ってますけど。
あのー、メールだとホラ、無視できないじゃない。要するにお断りの場合はスルーでお願いします、っていうね。
そんな感じ。
没なのでこれは殆ど削ってしまうのですが、要するにまあそういう視点で三次創作(※二次創作の更に二次創作)したいなって話。
調子の外れたとおりゃんせが流れると同時に、スクランブル交差点は人間であふれかえった。
その直前まで眺めていたビルの間から覗く狭苦しい夕方の空から無理矢理視線を剥がし、溜息交じりにその波に乗りながら、こんな排気ガス臭い所にいなければならない我が身を嘆く。
ニホンはどこも海が近くて、四季の美しい国だと聞いていたのに。
「中世のエウロバは景色が横長で綺麗だったなァ。」
不意に横から聞こえた声は、台本を追うような棒読み。
先ほどよりももう少し深く溜息を吐いて歩を早めると、ナナメ後ろの無駄に高い位置にあった赤茶の頭がかくりと傾いてからひょこひょこついてきた。
「あっれえ、ハズレた?」
「うるせえよ出来損ない」
見なくてもわかる、ポケットに両手を突っ込んで背中を丸めたお世辞にも美しいとは言いがたい姿勢。靴底を引き摺る耳障りな音が大股で自分を追い越して、無遠慮に顔を覗き込んでくる。狐眼がニィと弧を描いた。
「出来損ないは無いっしょや、傷つくーぅ」
間延びした語尾と笑顔でもって自分の言葉から真実味を奪っていくそいつをなるべく視界に入れないようにしながら、赤から群青へとグラデーションを移していく夕方の路地を進む。
この時間の町は、あちこちから漂う夕食準備の香りや音が心地よくて嫌いではない。
ヒトの心が浮ついて食いやすいという意味でも、大変居心地がよろしいのだ、本来は。うるさい連れさえ居なければ。
とは言っても別に、現在の自分は定期的に補充される血があるので狩りみたいな真似をする必要は無い。
食欲を満たす濃厚な赤い味を思い出して、唇を舐めた。
大通りを外れて道が分かれるたびに細い方を選んでいくと、やがて静かな住宅街に出る。
道すがら、家計を辿れば立派なサトリだったのだと不真面目に主張するのを「へーそれで」だの「ふーんそれが」だのとあしらってみたが、途中で追い払おうと適当に入ったコンビニに当然のようについてこられて頭痛を感じる。
「どっか行くとこじゃ無かったのかよ」
「うん、帥仙さんの行くトコに。」
どう捲いたものか。
御柳は別に、友人とかいう間柄でもない。
魔族を探してふらふらと着いた町で、なぜか気に入られてしまっただけの地元妖怪だ。
祖先というほど遠くも無く、サトリという読心術に長けた物の怪だったらしいが、魔女よろしくこちらもヒトと混ざって能力は薄いようで、追っ払おうとはっきり考えてやったが凹む様子も遠慮していなくなってくれる様子も無い。出会いがしらのアレはまぐれか、それとも以前零した会話からの推察か。
「ね、ゴシュジンサマのとこ行くんしょ?」
出来損ないというほど低能力ではないのかもしれない。どうやら判った上で気にしていないだけだ、余計タチが悪い。